市長記者会見発表内容概要(令和7年2月)

更新日:2025年02月12日

     

令和7年度深谷市当初予算案

まず初めに、令和7年度当初予算の編成についてでございますが、近年、自然災害や犯罪が増加する一方で、少子高齢化や人口減少などの社会問題が顕在化しており、社会情勢は今後も先行き不透明な状況が続くものと予想され、こうした中においても、未来に向けて持続可能な行財政運営が求められるところでございます。本市ではこうした状況に的確に対応するため、令和7年度当初予算におきましては、「安全・安心なまちづくり」、「子育てに重点をおいたまちづくり」、「将来を見据えた投資」の3つの視点を中心に、後期基本計画の基本方針「誰一人取り残さないみんながうれしいふかや」の実現に向け、各施策を着実に推進し、確かな成果に結びつけるための予算として編成したところでございます。

令和7年度の予算額でございますが、一般会計につきましては、653億9,413万2千円、前年度対比では、13.5%の増となり、過去最大の予算規模となったところでございます。特別会計及び企業会計につきましては、328億9,469万4千円、前年度対比では、5.5%の増となったところでございます。この結果、令和7年度の深谷市の総予算額は982億8,882万6千円、前年度対比では、10.7%の増となったところでございます。

それでは、令和7年度の主な事業について、第2次深谷市総合計画に掲げた6つの「まちのイメージ」に沿って、順次ご説明いたします。

はじめに、「健康でいきいきと暮らせるまち」、「子育て・保健・福祉」の分野についてでございます。

「幼稚園・こども館複合施設建設事業」では、現在建設中の施設が令和7年度に完成予定であり、令和8年度からいよいよオープンいたします。こども館では、大型遊具はもとより、デジタル遊具を設置するなど、こどもの遊びと学びの場を整備してまいります。このような取り組みにより、充実した幼児教育を提供する幼稚園と併せて、教育・子育てを支える魅力ある拠点を創出してまいります。

「地域医療推進事業」では、オンライン医療相談サービスの提供を開始してまいります。オンライン相談は、子育て世代である0歳から18歳の子どもがいる家庭を対象に、子どもの体調不良時などに医師等に対し、24時間何度でも無料で健康や医療に関する相談ができるサービスです。このような取り組みにより、いつでもオンライン相談が可能な体制を整備し、子育て支援の充実を図ってまいります。

「地域生活支援事業」では、人工肛門又は人工膀胱を造設している方を対象に、日常生活用具であるストマ装具への補助を増額してまいります。近年の物価高騰等により障害者の経済的な負担が増加しており、特に日常生活用具の中でも消耗品は、大きな負担となっていることから、このたび、ストマ装具の補助充実を行うことといたしました。このような取り組みにより、障害のある方の生活支援の充実を図ってまいります。

「養育支援訪問事業」、「地域子ども・子育て支援事業」、「乳幼児健康支援事業」では、子育て世帯訪問支援、一時預かり利用者負担軽減、5歳児健康診査を新たに行ってまいります。子育て世帯訪問支援では、家事や子育てなどに対して不安や負担を持つ子育て家庭や、ヤングケアラーがいる家庭等に、様々な支援や相談体制を整えてまいります。一時預かり利用者負担軽減では、保育施設の一時預かり事業において、1日の利用料金の2,000円を超える部分の2分の1を補助する制度を創設いたします。5歳児健康診査では、発達障害などの心身の異常を早期に発見し、必要に応じて指導や相談等を行ってまいります。これらの取り組みにより、安心して子育てができる環境づくりを進めてまいります。

「ねんりんピック開催事業」では、令和8年度に埼玉県で開催される、「ねんりんピック彩の国さいたま2026」のプレ大会を令和7年度に開催いたします。深谷市では、仙元山公園にて、ゲートボールの競技が実施されます。このような取り組みにより、ねんりんピックの目的である、高齢者を中心とする国民の健康の保持・増進、社会参加、生きがいの高揚等を図り、ふれあいと活力のある長寿社会の形成に寄与してまいります。

続きまして、「次代を担う人と文化を育むまち」、「教育・文化」の分野についてでございます。

「中学校施設整備維持事業」では、市立中学校全10校の体育館にエアコンを設置してまいります。

「小学校施設整備維持事業」では、市立小学校全19校において、体育館にエアコンを設置するための設計業務を行ってまいります。また、学校の体育館は子供たちの教育・生活の場であるとともに、災害時の避難所として指定しております。このような取り組みにより、体育館での教育活動中の熱中症対策と、避難所となった場合の避難生活の環境改善を図ってまいります。

「渋沢栄一政策推進事業」では、新紙幣発行1周年と渋沢栄一翁生誕185年を記念した取り組みを行ってまいります。新紙幣発行1周年記念といたしまして、紙幣に関する自治体・企業にお声がけし、紙幣を通じた連携の強化を図るお札サミット、市民の皆様と1周年をお祝いするビアフェスを開催し、盛り上がりを一過性にすることなく、継続させてまいります。また、渋沢栄一翁生誕185年を記念いたしまして、渋沢栄一翁ゆかりの企業や団体の物産展、記念シンポジウムの開催、深谷駅周辺や市役所などに藍色のイルミネーション装飾を予定しております。このような取り組みにより、「渋沢栄一=深谷市」というイメージの定着を図ってまいります。

「教育研究所管理運営事業」、「いじめ·不登校対策事業」では、不登校対策を充実してまいります。全ての小中学校に学校総合支援員を配置し、不登校の未然防止及び不登校児童生徒の支援を図るとともに、不登校支援アドバイザーにより統括的な支援をしてまいります。また、新たに、不登校児童生徒が、友達や社会とつながるためのきっかけとなる屋外体験型の活動を実施してまいります。これらの取り組みにより、不登校児童生徒への支援の充実を図ってまいります。

「文化財施設管理活用事業」では、これまで保存修理を行っておりました、ホフマン輪窯の本格的な活用に向けて、輪窯に隣接して新たに管理活用棟を設置し、輪窯を紹介する映像を放映するシアターやガイダンス機能をもたせるとともに、厨房を設け、窯内でも飲食ができるよう整備してまいります。また、旧煉瓦製造施設を構成する旧事務所等の保存修理工事に着手いたします。このような取り組みにより、本市が有する貴重な歴史的建造物を後世に継承するとともに、ふかや文化の発信地として、また、新たなふかやの観光拠点として、魅力ある施設の整備を進めてまいります。

続きまして、「活力とにぎわいにあふれるまち」、「産業振興」の分野についてでございます。

「深谷グリーンパーク管理運営事業」では、民間活力を導入した深谷グリーンパークの再整備の検討を進めており、基本計画や実施方針等を策定する予定でございます。このような取り組みにより、民間の持つアイディアや技術の活用による再整備を進め、さらなる農業振興への寄与及び利用者の健康増進等、深谷グリーンパークの魅力がより高まるよう取り組んでまいります。

「地域通貨推進事業」では、令和6年度に、健康づくりを応援する「ネギーチャレンジ」の取り組みや、新一万円札発行を記念した「ネギージャンボ」、「GoToふかや」等のキャンペーン、障害者施設の授産製品の販売を支援する「ネギーウィル」の取り組み等を実施してまいりました。令和7年度も、これまでのようにネギーチャレンジやネギーウィル等の取り組みを行ってまいります。なお、チャージ分の発行額については、利用者の増加が見込まれるため、令和6年度よりも6億600万円増額し、さらなる取り組みの拡大を図ってまいります。このような取り組みにより、地域内における経済循環の向上と地域課題の解決に向け、地域通貨ネギーの取り組みをさらに推進してまいります。

「アグリテック集積事業」では、引き続き、アグリテックアワードを開催するとともに、アグリテック企業や生産者の交流の場として整備したアグリテック交流施設の活用の拡大を図ってまいります。このような取り組みにより、アグリテックの現場実装に向けてアグリテック企業と生産者のマッチングを推進し、農業課題の解決とアグリテック企業集積の加速化を図ってまいります。

「産業拠点推進事業」では、令和6年度に行った寄居スマートインターチェンジ近接地区可能性調査の結果を踏まえて、詳細な調査を行ってまいります。このような取り組みにより、自主財源の確保と雇用の創出のため、新たな産業集積拠点の整備を引き続き検討してまいります。

続きまして、「安心とやすらぎを感じられるまち」、「暮らし・環境」の分野についてでございます。

最近、在宅中に金品目的に押し入る強盗事件が頻発しております。「防犯のまちづくり支援事業」では、このような被害を未然に防ぐため、日中等に65歳以上の高齢者のみとなる世帯を対象に、防犯対策設備の設置に対し、かかった費用の半分を地域通貨ネギーにて補助してまいります。このような取り組みにより、防犯に有効な設備の設置にかかる費用を助成することで、防犯対策の促進と防犯意識の高揚を図ってまいります。

「防災機能強化事業」では、本市が日本防災士機構から防災士養成研修実施機関としての認証を受け、開催主体として防災士養成研修講座や資格取得試験を実施し、防災士の資格取得者の増加を図ってまいります。また、資格取得者に対しては、フォローアップ研修を行い、防災士が地域の防災リーダーとして活躍できるよう人材育成に取り組んでまいります。このような取り組みにより、地域防災力の向上を図ってまいります。

「消防分署整備事業」では、花園分署の建替えによる施設設備の機能強化を図ってまいります。令和7年度では、設計業務を行い、令和8年度から令和10年度において、建設工事と現在の分署の解体工事を計画しており、令和11年1月の運用開始を予定しております。このような取り組みにより、消防力の基盤を整備し、災害対応力の向上を図ってまいります。

続きまして、「快適で利便性の高いまち」、「都市・生活基盤」の分野についてでございます。

「原郷上野台線整備事業」では、JR高崎線との交差部のアンダーパス整備を進めており、令和7年1月に線路下の貫通工事が完了しております。令和7年度当初予算では、街路築造工事として、アプローチ部の工事を実施し、令和9年度の上期の開通に向け整備を進めてまいります。このような取り組みにより、深谷の南北交通の円滑化を図ってまいります。

「道路維持管理事業」では、深谷駅周辺地区の都市再生整備計画に基づき、「レンガ舗装」による改修工事を実施してまいりましたが、令和7年度の本工事により、駅前の青淵広場から庁舎までのレンガ舗装が完成いたします。このような取り組みにより、今後も、レンガを生かした景観形成や深谷の中心市街地として、魅力あるまちづくりを推進してまいります。

「河川等整備管理事業」では、川本地区及び豊里地区の冠水対策として、調節池の整備を進めてまいります。川本地区においては、川本明戸駅北側に調節池を整備するための実施設計を行ってまいります。豊里地区においては、引き続き、雨水調節池の整備工事を順次進めてまいります。

また、「道路新設改良事業」では、高畑地内における冠水対策を引き続き推進し、令和7年度は、道路を拡幅し側溝の整備を実施してまいります。このような取り組みにより、市民生活の安全・安心の向上に努めてまいります。

「コミュニティバス運行事業」では、公共交通において深刻化するドライバー不足問題に対応するため「深谷自動運転実装コンソーシアム」と連携のもと、深谷駅と上柴地区を結ぶ運行区間において、自動運転バスの実証実験を実施してまいります。「鉄道・路線バス利便性向上事業」では、深谷駅北口から籠原駅北口間の民間バス路線を復活させるため、新規バス事業者へ運行費用の一部を補助することで、令和6年12月より運行再開を実現することができました。このような取り組みを継続していくことにより、公共交通の維持確保・移動利便性の向上を図ってまいります。

続きまして、「みんなで創る協働のまち」、「協働・行政経営」の分野についてでございます。

「情報システム・システム基盤運営管理事業」では、書かない窓口の充実を図ってまいります。現在、市民課など1階フロアの一部カウンターで行っている書かない窓口を、令和7年4月よりこどもや福祉関係のカウンターに拡充してまいります。このような取り組みにより、市民の皆様が利用する、窓口の利便性向上を図ってまいります。

「行政情報化推進事業」では、生成AIを文章作成や議事録の要約などの業務に活用する取り組みを進めてまいります。また、電話相談業務において、相談内容の要約・報告書の作成を行うといった、市民サービス業務への活用も試験的に導入し、類似する他の業務への展開について検討してまいります。このような取り組みにより、さらなる業務の効率化や行政サービスの向上への取り組みを進めてまいります。

「ガーデンシティ推進事業」では、市制20周年の節目に、メイン会場を深谷テラスパークから深谷城址公園に移し、装いも新たに、花フェスタとオープンガーデンフェスタを開催してまいります。このような取り組みにより、引き続き「花のまちふかや」の発信を行い、市内回遊へつなげてまいります。

以上で、令和7年度当初予算案における主な事業概要の説明とさせていただきます。

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