水をきれいにする仕組み
1.下水処理場の仕組み(深谷市浄化センターの場合)
集まった汚水を、魚も住めるような、きれいな水に戻す施設です。 流入してくる汚水は1次処理(沈殿)、2次処理(微生物による生物的処理)を行い、滅菌してから小山川に放流されます。
BOD(Biochemical Oxygen Demand)生物化学的酸素要求量。水中の有機物を微生物が分解するのに使われた酸素量のことで、河川の水質の指標として最も一般的に用いられているものです。この数値が低いほど水質が良いことを示します。
SS(Suspend Solids)浮遊物質量。粒径1マイクロメートル(0.001ミリメートル)以下の懸濁性(けんだくせい)の物質を浮遊物質といい、1リットル中に浮遊物質がどれだけあるかを表す専門的な指標です。水質汚染の指標となります。
2.処理施設
1.最初沈殿池 約2時間
汚水をゆっくり流して、沈みやすい泥などの固形物の大部分を沈ませます。沈んだものはかき寄せて汚泥濃縮タンクに送ります。また、上に浮いた汚水は反応タンクに送ります。
2.反応タンク 約8時間
汚水に活性汚泥(微生物のかたまり)を加え、時間をかけて空気を吹き込みます。汚水中の汚物は、活性汚泥中の微生物の栄養源となって取り除かれ、水や炭酸ガスに分解されます。細かい浮遊物質は繁殖した微生物のまわりに集まって沈殿しやすい汚泥となります。
3.最終沈殿池 約3時間
反応タンクから送られてきた混合液を静かに流し、活性汚泥を沈殿分離します。きれいになった上澄みだけを塩素混和池に送ります。また底に沈んだ活性汚泥の一部は反応タンクに戻し、余分な汚泥は汚泥濃縮タンクに送ります。
4.塩素混和池 約30分
最終沈殿池より送られてきた上澄みには、まだ大腸菌などの細菌が含まれているので、次亜塩素酸ソーダで滅菌して、小山川に放流します。
5.汚泥処理
沈殿池から抜かれた汚泥は重力濃縮により汚泥濃度を高めることで減量し、さらにベルトプレス、スクリュープレスによる圧縮脱水により、ケーキ汚泥とし減量します。
ケーキ汚泥は焼却しセメントの材料としたり、堆肥化し有効利用しています。
更新日:2023年03月27日