蚊を介する感染症(デング熱)に気をつけましょう
蚊を介する感染症を防ぐためには、蚊を増やさない、蚊に刺されないことが重要です。
デング熱の特徴
1 発生状況
主にアジア、中南米やアフリカなど熱帯・亜熱帯に広くみられます。
推定で年間5,000万人~1億人の患者が発生しています。
日本では、昨年約70年ぶりに国内における感染事例が発生し、160例報告されました。
2 感染経路
ウイルスを保有した蚊(ヒトスジシマカ(いわゆるヤブカ))に吸血された際に感染し、蚊を媒介して ヒト(患者)→蚊→ヒト の経路で感染します。
ヒトからヒトへ直接感染することはありません。
3 潜伏期間
2~15日といわれておりますが、多くは3~7日です。
4 症状
突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹などがあります。
感染しても発症する頻度は10~50%です。
予後は比較的良好であり、まれに重症化することがあります。
5 治療
対症療法による治療(解熱や水分補給等)を行います。
有効な抗ウイルス薬はありません。
予防法
1 蚊を増やさないようにしましょう。
蚊は、植木鉢の受け皿やプラスチック容器などの溜まった雨水など、小さな水たまりで発生するので、 1週間に1度程度は、雨水が溜まった容器を逆さにするなど、日頃から住まいの周囲の水たまりを無くすように心がけましょう。(蚊は、排水溝や廃タイヤ、植木鉢の受け皿、プラスチック容器などに溜まった雨水などの小さな水たまりで産卵し、増殖します。)
2 蚊に刺されないようにしましょう。
屋外の蚊が多くいる場所で活動する場合は、蚊に刺されないよう注意しましょう。 【具体例】
- 虫除け剤等を使用して、蚊を寄せつけないようにする。
- 屋外で作業をする場合は、長袖・長ズボンを着用し、素足でのサンダル履きをさける。
- 屋内でも蚊の駆除を心がける。
蚊の活動は、おおむね10月下旬頃で終息します。 これらの対策は10月下旬頃までを目安に行いましょう。
3 海外へ渡航する際は、渡航前に現地での流行状況を把握しましょう。
蚊を媒介とする感染症の流行地域へ渡航される場合には、蚊に刺されないように万全な対策をしましょう。
更新日:2023年03月27日